統合失調症、回復してしまえば最強説

昔、統合失調症の女性のかたと「統合失調症よりも女性への偏見の方が強いよね~」ということを話したことがあって、私もそう思っています。

統合失調症は、回復しても一生服薬が必要で、たいてい一生精神疾患です。しかし、うまく回復できると、薬をのんでいて普通の人より無理ができないちょっとメンタルの弱い人、くらいになれます。統合失調症と言えば許させることが、どんなにボロボロで辛くて追いつめられていても、女性、特に母親には許されないことがたくさんあります。統合失調症と言えば反発がちょっと緩むので、私はブログでも統合失調症のことを交えながら、女性としての主張も、ちょこっと加えているときがあります。

私は、自分が子育てしているときは、自身が統合失調症にも、母親にも偏見を持っていて、せっかく統合失調症という最強カードを持っていたのにも関わらず、普通の人基準の育児をしようとしてしまいました。それでとても苦労しました。

今となっては、あの夫の転勤先について行って育児していたとき、2人目を産んでピンチに陥ったとき、統合失調症を理由に主治医に診断書を書いてもらい、堂々と近くの認可保育園に病気を理由に預けてしまえば良かったと思っています。実際、無理をして再発したら子どもたちが安全でなくなる可能性があるのだから、行政的には簡単に、働いていなくても認可保育園に入れられたと思います。多分、それができたら、私の場合は、十分余裕で育児ができるくらいに回復できたと思います。

私は夫の転勤先に行っていたとき、育休を取っていたので、産後一年間はお金が入っていたのですが、会社員でなかった場合、普通、母親へのお金は何もでなくなります。児童手当は夫に入るし、子育てのためだと考えると、母親は自由にできる収入が途絶えます。しかし、統合失調症の場合、働けないなら障害年金という手があります。皆が使える手ではありませんが、旦那さんだけの収入で生きていくととても立場は弱くなるし、自分の体力も時間もないときに、定期的に入って来るお金はとてもありがたいものです。統合失調症で結婚を考えていて、育休とかをとれる予定のないひとは、障害年金を考えておくのも一つの手段ではないかと思います。簡単に取れないものかもしれませんが…

生活に行き詰まったら、病気を理由に生活保護も、統合失調症を理由にすると受けやすくなると思います。

さらに手帳を取得して普通の就職に加えて障害者雇用も選択できます。子どもがいて短時間で働きたいときにも、選択肢は増えます。昔、ハローワークに行ったとき、統合失調症を伝えてみたら、一番子育てと両立しやすそうな仕事は障害者雇用の事務でした。

本当は、精神障害者手帳ならぬ、ケアラー手帳?があって、ケアラー年金やケアラー雇用があってもいいのにと思います。

統合失調症患者は今のところ、そんな貴重な社会資源を優先的に使わせてもらえる立場にいられると思います。

実際、これらの福祉を必要な部分は活用することで、再発を防ぎ、体調悪化を予防し、一人でも多くの統合失調症患者がまた働くことができたら、社会は税金を払ってくれる人を獲得できたことになります。そして、その人にかかるはずだった多くの福祉の費用を削減できます。

たくさんの日本の子どものいる女性が、自由になるお金もない、時間もない、体力はボロボロのなかで育児をしています。この人たちが働きやすく、でもお金もそれなりに手に入れられる仕事が世の中に増えたら、その家族も幸せになるでしょう。そんな世の中になったら良いのにと思います。

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