前回の続きです。
さて、なぜ私が最初の女医先生からH先生に転院したのかというと、親が私を職場復帰させたかったから、ということにつきます。
最初の病院は投薬治療にかけては相当な腕前だったのですが、社会復帰に関してはH先生ほど熱心ではなく(そもそもH先生ほど熱心な先生は今まで見たことない)私の仕事についても
「あなたには他にもっと合った生き方があると思うわ」
と言っていました。
今思えばそれは、作業所とか障害者雇用とかだったのだろうか?と思うこともありますが、よくわかりません。
車の運転などももちろん「とんでもない!」といっていました。
さて、H先生、初診のころ親と一緒に診察を受けていたら、
「なんで親御さんときているのですか?」
と聞いてきました。
「あれ?私だけでいいのですか?」
と聞いたら、
「もちろんです!」
これで親の負担がぐっと減りました。
次に、先生から質問がありました。
「こちらまではどうやって来られているのですか?」
「親の車に乗ってきています」(ちなみに1時間くらいかかっていました。)
「あれ、自分で乗ってこれませんか?」
「え!?乗っていいのですか?」
「もちろんです!」
というわけで、運転はあっさり解禁となりました。
それから先生は、統合失調症で色々な事ができなくなっていた私が何か新たにできるようになったことがあると、必ず心から喜んでくださいました。
一緒になってまたできるようになったことを喜んでいると、人生を新たにやり直しているようで本当に嬉しかったです。
また、H先生はこちらが何か言う前にこちらに興味をもって聞いてくれる先生でした。
短めの診察でも15分、困ったときは1時間は熱心に、患者に寄り添って解決策を一緒に考えてくれる先生でした。
今思い出しても涙がでそうになります。