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ゆっくりとそのときにできることを楽しむ

ここ数年は何度も長い休みを取ることも多くなってしまいました。

20年ぶりくらいに統合失調症を再発させて、1年以上休んだりもしました。

多くの人は落ち込むような状態のとき、私は不意にできた療養のための時間に、自分を取り戻せた気がしました。それくらい、いつも何かに追われていました。

人生って、速く過ぎた方がいいと言う人もいますが、私は自分の人生を生きないで生き急ぐのは嫌でした。

体調や金銭面や家庭の事情の制約はありましたが、再発してから1年以上、私はゆっくり人生を楽しもう、そのときにできることをやろうと決めて、小さな挑戦を少しづつ重ねました。

体調が追いつかず、予定を直前にキャンセルしなければならなかったりすることも何度もありました。

確かに病気は大変です。でも、波はあってもだんだん良くなっていく過程で、ふと、夕焼けを眺めてみたり、お金やキャリアとは無縁の挑戦をしてみたり、一見無駄なのですが、自分の人生を、ゆっくりと生きていけたと感じるときがありました。

統合失調症だと、周りの人たちから人生の進み方が周回遅れになるように感じるときがありました。

皆が人生を謳歌しているとき、自分は仕事にしがみつくだけで必死で、それでもやれる仕事は人並み以下。それは組織の中ではキャリアとして認めてもらえないようなものでした。

そのうえ、頑張りすぎると壊れて何度も休む悲しい体質…

とうとう統合失調症をカミングアウトするまでになりました。

それなのに、最近になって、仕事の楽しさに気がついてしまいました。

私の周りの人のようにはいきません。でも、自分にとってはとても新鮮なことに今になって挑戦することができるようになってきました。

普通の人の一回り以上遅れても、それでも人生は謳歌できるのだと思います。

多くの人が数年で経験することにたどり着くのに何倍もかかっても、それでも自分の人生を生きることはできるのだと最近は感じます。

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