統合失調症になったり、子どもがいたりすると、社会のレールからはずれて生きていかざるを得なくなることがあります。良い学校に行って、良い会社に入って、良い 相手と結婚する…出世する?
この生き方しか知らないと、そこからはずれてしまったときに、どうやって生きていけばいいのか分からなくて悩むだろうと思います。
統合失調症自体で苦しんでいる方もいらっしゃいますが、薬である程度治っても、ブランクやフルで働ける状態ではないことで、収入が減り苦しんでいる人も多いと思います。
私は一度、仕事を辞めようとして、当時の上司たちにそう伝えたことがあります。
あのときは独立開業してやる、と根拠のない自信を持って、できるかできないかじゃないんだ!やるかやらないかなんだ!と思って、毎日リベ大の両学長の動画を観ながらせっせとビジネスプランを考えていました。
その時期は、仕事では挫折した気持ちしかありませんでした。
しかし、その頃、統合失調症のコミュニティ、スキゾに参加させていただいて、仕事には社会を変える力があることに気づきました。
結婚して、子供を2人産んで、4年の育休をとって夫の元で暮らしていたとき、3年目くらいから猛烈に仕事がしたくて仕方なくなりました。
それは、夫について行って、主婦として育児してみて、社会の理不尽を言い尽くせないほど感じたからでした。
悔しくて悔しくて、仕事に復帰したら今度はちゃんと仕事をしたいと本気で思っていました。
仕事に復帰するために、子煩悩な夫と子供を離すことに大きな罪悪感を抱えて、夫の親には怒られ、お世話になりたくなかった実の親にははじめは「誰の家にお世話になっていると思っているんだ」と言われながら、復帰しました。妊娠中は私はつわりが出産まで続くたちなので、ろくに食べられないで出産して、2人目を産んでからはろくに寝られない中で、メンタルも身体もボロボロになっていました。
会社に戻れたとき、隣のおじさんに「あんたは一人前としてカウントされてないから」と言われました。それでも、復帰できて嬉しかったです。
何もなくてもチャンスがあるだけで、希望があるだけで、嬉しかったです。
それからは頑張ってはいましたが、何度も休むようになってしまいました。それで、信用をなくして、仕事も重たいものはあてがわれなくなってしまいました。
私の状況は、一見恵まれていると思われるかもしれませんが、本当にボロボロです。何もしてないと、辛くて仕方なくなるときもあります。
でも、それが今の私の置かれた状況なんです。
そんなときは、辛さを忘れさせてくれるものを読みます。ちょっとの変化が人生を変えることもあります。ちょっと気になる本を読んでみる。本を読む時間がないなら、家事をしながら、ラジオ放送を聴いてみるとか。
そして私はウルグアイの元大統領ホセ・ムヒカさんの本や動画に出会いました。
「悩みがあったなら、同じ悩みをもっている仲間で集まるんだ。そして、団結して社会を変えていくんだ!」
その言葉に出会って、私は同じ悩みのコミュニティを探し、参加させていただきました。
コミュニティって、色んな人がいます。状況も人によって違います。でも、悩みの根幹が似ています。
その人たちの生き方を見ているうちに、自分が苦しんできたことは、自分のせいではなかったのだと気づくことができます。それから、自分の日常生活でも、小さな変化をおこしていけるようになります。
私は、統合失調症になってから、自分に正直に生きるようになりました。
それで失敗したら、それは挑戦している証です!
私はまだ夢を諦めていません。
5年かけて英語を学んで、その間に、仕事で、自分でもできることを探してみようと思います。その先も考えています。10年以上かかりますが、私は今、その方向に向かっています。
コミュニケーションが苦手なら、アサーティブコミュニケーションを学んでみようと思います。
仕事が遅いなら、どうすれば早くなるか今本を読んでいます。
子どもたちをちゃんと大切にすることと、自分の人生を生きることは、実は相反するものではないと思います。統合失調症と自分の人生を生きることも、同じベクトルを向いていると思います。
できることからやります。
自分が自分でいられる。そんな毎日が幸せです。