統合失調症の治療は、完治ではなく寛解(症状がでていない状態)を目指すそうです。
やっと治ったと思っても、統合失調症はとても再発しやすい病気だそうです。
私は統合失調症になってから20年たちます。幸い投薬治療が上手くいって、入院してから1ヶ月くらいから後は、陽性症状はほとんど消えたのですが、発症してから8年目くらいに、ものすごいストレスのなか1年くらい無理して仕事をしていたら、妄想がでてきて困ったことがありました。
さらに子どもを産んでからは毎日綱渡りで、ストレスと無縁の日ってどれだけ前だっけ?と思うような日々でした。
子育てと仕事で余裕がなく、その上職場ではパワハラの標的にもなっていたときは数年我慢しましたが、身体もメンタルもひどくダメージを受けてしまいました。
夫の転勤先で、昼はワンオペ夜は夫婦で育児していたときもひどい咳が3ヶ月やまなかったり極限まで無理をしてしまいました。
それでも抗精神病薬がよく効いて、陽性症状は再発しなかったのですが、かえってそれで辛いときもありました。
何が辛いかというと、たまに息をしているだけで苦しい状態になってしまうことでした。消えてしまいたい。何もかもから逃げたい。自分が自分でいるのも嫌。
そう思っているのに、家族の誰一人として私がそこまで辛くなっていることが理解できない。苦しいのに、誰一人として理解してくれない。その落差がさらに自分を地獄の底に突き落としました。
これに懲りて、最近は何と言われても、早めに休むようになりました。統合失調症をカミングアウトして、周りを心配させてしまうくらい事実を伝えて、体調が本格的に悪化する前に休むようにしています。
最近は、上の子の親友のお母さんで同じ職場で働いている人には、話しかけても無視されて、悪い噂を流されたかな?と想像が膨らんだこともありました。
でも、もう、無理。普通のお母さんでも記憶が飛ぶような忙しさの中で、統合失調症の私が同じことをやろうとすると倒れます。
統合失調症の人は健康と病気の間がとても近いのではないかと思います。
やっと普通に生活できると思えるほど回復しても、無理をするとすぐにまた、病気の穴に落ちてしまう…
そこまで行かないで生活が組み立てられればいいのです。独身のときはそれが大体できていました。そういう生き方が難しいときが辛いのです…
なかなかこの状況は理解してもらえませんが、辛抱強く説明して、無理はしないで、でも、目の前のことには一所懸命取り組んでいきたいと思います。
統合失調症の人たちと話せて良かったです。できないことは、自分の努力が足りないからではないと知ることができました。自分が悪いわけではないと考えることができて、とても救われました。
回復して良かったです。こうして、統合失調症は治ることを伝えられて嬉しいです。
統合失調症は治る病気です。体質の部分はどうしても残るけど、病気になっても、きっと、より自分らしく生きていけるようになりますよ。