味方を見つける

以前、精神疾患のある人の子育ての会に出席してみて、意外と統合失調症の人が(子育てなので皆苦労はしているけど)他の精神疾患の人達より順調に育児している人が多いな~という印象をうけたことがあります。

何でだろうと考えていたのですが、もしかして、統合失調症は、1度なったら「一生当事者」だからかな?と思いました。

例えば、うつ病などでは、なかなか治らない方もいますが、治ってしまえば「うつ病になったことのある普通の人」になれるかも知れません。その時に困っている方だけが参加されているのではないかと思いました。しかし、統合失調症は1度なると「一生患者」だからなのかな、と。薬でコントロールが上手くいっている統合失調症患者って、実は無理しなければ普通よりちょい弱い人くらいで生きていけるのですよね~👀私も結婚前は、結構、残業も普通にやって、確かに睡眠時間を削るほどの部署からは逃がしてもらっていましたが、会社で普通に近く生きていけてました。

それでも、生きていると、ときには圧倒的に不利な状況に直面することもあります。子どもを育てていると、そういうことが半端なく増えました。

そういうとき、大切なのは、大きな視点で今の自分を認識して、自分や家族が楽になるにはどんな助けが必要かを考えて、自分の状況を分かってくれて、適切な援助をしてくれる場所を見つけることです。

20年前、統合失調症を発症してから8年間、私は一度も病気休暇や休職に至らず、通院も有給休暇だけで仕事を継続できていました。

ところが、たまたま8年目に、人間関係がぐちゃぐちゃの部署に異動になってしまいました。

そこでは、生きていくのが本当に大変でした💦そのときに、久しぶりに「盗聴されている」妄想がでてきてしまいました。

そのときに、当時の主治医のH先生は診断書を書いて職場のストレスから一時的に避難させてくれ、統合失調症の特性を、病名を明かすことなく職場に伝えてくれて、私はそのピンチを生き延びられました。

統合失調症を抱えて生きていくのに、主治医の存在は特に大切で、主治医が理解者になって一緒に社会の荒波に立ち向かってくれるか、患者の言うことを全く聞いてくれなくて、薬を処方するだけなのかで、ピンチのときの生きやすさは段違いに変わってきます。

なので、今、私は車で1時間、電車で2時間の大都市のクリニックに通っています。

大変な中で仕事を続けるには、患者の立場に聞く耳を持ってくれて、本当に辛いときは1時間くらい診察してくれて、診断書や薬の調整をコミュニケーションをとりながらやってくれる、味方になってくれる主治医の存在が欠かせないからです。

旦那の転勤についていって、誰も知り合いのいない土地で夫婦だけで2人の子どもの育児をしていたときも、要所要所で助けてもらえるように気をつけていました。

育児中、私が再発したらとんでもないことになるので、保健センターには病気のことを申告しておいて、ときどき名前を名乗って育児相談をしていました。

子どもが産まれたら当時は全世帯に助産師さんの訪問がありましたが、その人にだけ統合失調症であることを伝えて(それで自動的に保健センターにも話がいっていたはずです)、当時困っていたことを素直に話して、その地域で精神疾患に偏見の少なく力もある医師を教えてもらってそこに受診していました。

ちなみに、子育ての悩みでも、統合失調症の悩みでもそうかもしれませんが、相談するなら実際に助ける力のある専門家に相談するのが一番助けになりました。

役所の保健師さんとかは、いい人もいますが、当事者の情報を聞き出すだけで、万が一になってから動くと言われてしまい、そうなってからではどうにもならないよ~と内心とても困っていました。

なので、主治医とか、保育園の保育士さんとか、預かりまでやれる施設の専門職の人に相談するのが一番理解もしてくれるし、助けてもらえる確率が高かったです。

子どもを産んで、とても弱い立場を経験して、人生観が変わりました。一番助けて欲しい家族のなかにも助けるという感覚もない人もいるし、どんなに辛くても、できるだけ状況を整えて、自分で支援を見つけないと話にならない場面をたくさん経験しました。

最近は薄れてきましたが、以前は統合失調症だというだけで信用してもらえない場面にたくさん遭遇しました。そういうとき、確かにショックを受けましたが、相手が何を心配しているのかを理解しようとして、丁寧に説明していくように気をつけていました。辛いのは、そういう余裕すらないときでした。子育ては人生最大級のピンチなので、そうそうないとは思いますが、そういうときに助けてもらえると本当に救われました。

これからはあまり無理をせずに生きていきたいです。(でも、やりたいことだと無理でも挑戦してしまうかもしれません。それも人生🎵)

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