病気を持ちながら仕事を続けること

会社では、同じ統合失調症を持っている社員(多分そうだろうなと思える人含む)に何人か出会ったことがあります。

何の問題もなく仕事をこなしていた方もいれば、カミングアウトして言われなき偏見・差別に苦しんでいた方もいました。(ただ、差別をしていた人は癖がある人で、当時カミングアウトしてなかった私もその人と仕事をするのはとてもしんどかったです。)

私は統合失調症を抱えながら仕事をする上で気をつけていたことがあります。

ひとつは、どんなに忙しくても「大体」薬はのんでおくこと。たまにのみ忘れるのは仕方なくても、大体毎日のむことにしていました。

もうひとつは、睡眠時間の確保です。

今回、職場復帰のためのお試し出勤をするにあたって、産業医の先生に「たとえ長くても必要な睡眠時間は死守するように」と言われました。

統合失調症を抱えながら働くのに、回復するための時間は病気でない人よりはるかに必要なのではないかと思います。これを確保するのが、仕事を続けていくために大切になってきます。

実際、統合失調症になっても一度は元気に復帰してきたのに、あまりに見た目が普通だからと残業をたくさんするほど仕事を任されて、結局再発してしまい、その後とても苦労した方を知っています。再発をすると仕事を続けるハードルがとても上がります。回復までに長い時間が必要になるからです。

残業をたくさんするのが常識の組織の中で、残業をあまりしなくていい部署にこれまで送りこんでもらって生き延びてきましたが、そんな職場が激減してしまって、更に家庭の事情で、仕事と回復に全ての力を注げなくなったので配慮なしではキツくなりました。

それで統合失調症をカミングアウトしました。

結果、職場の上司たちは統合失調症をよく知らなかったので、対応は何も変わらなかったですが、統合失調症をよく知っている産業医に繋がったお陰で、配慮されながら復帰できる方向に行き着きました。

この配慮もいつまで続くかも分かりませんが…

昔、一時的にお世話になった医師に、

「この病気の人は、しなくて済むなら仕事をしない方がいいんだけどね」

と言われたことがあります。

今は夫が稼いでくれるので、実は私には、「専業主婦」の選択肢もあります。

病気のない方にとっても、子どもを抱えながら仕事をしていくのはとても大変です。

それでも仕事を辞められずにいます。

仕事自体も好きだし、仕事があることもありがたいです。

そして、こうして作戦を立てながら、好きなことをやるためにどうしようか悩んでいる時間も好きです。

やはり、情熱を注げる対象として、仕事はほしいなあ、と思ってしまいます。

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