※今回の内容はあくまで一統合失調症患者の頼りない経験からくる妄想に過ぎませんので、お怒りにならないでいただけると助かります<m(__)m>
昨日までのブログを読んで、幸せだと感じていたあの時代でも意外と苦労はしていたのだな~と思った。
実は今まで書いてきた症状に加えて、出産後は腹圧性尿失禁(尿もれ)とかもあって、普段はなんでもないのだけど咳が止まらなくなると尿もれの心配もしないといけなくなってしまう…
なんでこんな恥ずかしいことを書いているかというと、実は出産を経験した女性にとても多い症状なんだけど、恥ずかしい内容だから一般的にはほとんど知られていないのでどこかで書いてやろうと思っていた。
昔、学生時代に付き合っていた彼氏がその当時出産してから復帰した女性の歌手を見ながら「やっぱり女は出産すると価値が落ちるよな~」と私に話しかけてきたことがあった。自分が妊娠出産育児を経験して自分のためでなくボロボロになってもどれほど頑張っても男性社会ではこういわれるのが現実だと思うとなんか悲しい。
私は統合失調症でいくらか苦労したのかもしれないが、統合失調症のハンデと女であることのハンデを比較したら(比較できるものではないかもしれないが)私の場合は女であることの方が苦しみが多かった。
逆に統合失調症だからと容赦してもらったため、今までかなり救われた。
今、崖っぷちとはいえ学校を卒業して以来同じ組織で勤め続けさせていただけてるのも、実は私が統合失調症だったからのような気もする。
後で書こうと思っているが、このずっとあとに職場復帰してからパワハラにあったときも婦人科の病気になったときも咳喘息になったときもそれ単独だとほとんど休む権利がない。それでいて育児の責任はほとんど女である自分にかかってきていた。私はたまたま統合失調症でメンタルの主治医に定期的に受診していたから精神疾患として一時的に休ませていただいたが、もし精神疾患でなかったら逆に仕事を継続することは不可能だったのではないかと思う。
今の日本では女であることはそれだけでものすごいハンデだと思う。
統合失調症であることで受ける偏見とは質が違うが「偏見だよ」と堂々と言える統合失調症に比べて、まだまだ「当たり前」とか「それが女の幸せ」とか言われてしまう分たちが悪い。
私は統合失調症患者の状況を救ってくれたのは患者の「お母さん」たちだと思っている。
全員が「お母さん」だとは言わないが、家族会の主要メンバーって「お母さん」なんじゃないかと思っている。(あくまで想像ですが…)
その方たちが、統合失調症の我が子を心配して今の多くの福祉制度の成立を働きかけてくれたのではないかと思っている。
制度って黙っていてできるものではない。現状を一生懸命説明して、訴えて、それでできた制度を多くの人が享受している。
なぜ「お母さん」たちが統合失調症でもないのにその苦しみを訴えてこれらの制度を作るように働きかけられたのか?
それは、もちろん我が子を愛しているからなんだけど、ではなぜ「お父さん」たちではなく「お母さん」たちが多いのか?
それは、世の「お母さん」たちがものすごく苦労しているから、その苦労を知っているからなんじゃないかと思う。
「お母さん」たちの働きかけでできた制度って、例えば障害年金とかって、本当は「お母さん」たちこそ必要としていたものなのではないかと思う。
自分が子どもを産んで、子どもを全力で育てないといけなくなったが子育てにはお金がかかる。でも、子育てをしているとそれにほとんどの時間も体力も使うから働く時間を捻出するのがとても大変になる。
子どもを育てるにはお金がいるから、自動的にお金を稼ぐ人(多くは夫)に逆らえなくなる。その人が本当に自分の話を聞いてくれる人なら問題ないが、そうでないと必要なのにそこにお金をかけられないという地獄になる。
そもそも出産はフルマラソンよりもはるかに体力を使うのに(人によるかもしれませんが…)そこから眠れない怒涛の育児が始まる。
統合失調症に関わる制度の多くって、そんな「ケアする人達」が自分の苦労から逆算して、我が子にはこんな苦労をさせたくなくて働きかけて作ってくれたのではないかと思っている。
統合失調症患者でも母でもある立場になって、よく思うようになった…。